全体を通じての注意点 国際協力や開発援助関係者が東日本大震災でできること<その4>
<その3の続きです>
3.全体を通じての注意点
まず、現地がかなり疲労していることに配慮しなければなりません。そのためにやるべきことを列挙します。
<現地前にやっておくこと>
・できるだけ事前に現地情報を集める。
日々、現場は動いています。しかしながら都市や町ごとの地誌、地理や産業情報などは基本的に大きくは変わらないし、逆に変わり果ててしまった現状をみても想像できない‘かつてあった’土地情報を前もって調べておくことは、現地でワークショップを行うのにヒントとなることがあります。
・すでに活動の外部者ネットワークにコンタクトする。
当然、現地の市町村や現地のキーインフォーマントを捕まえることは必要ですが、彼らはすでに動いているプロジェクトで正直、手一杯です。
つまり、彼らとすでに協業を始めている外部者のネットワークの仲間にいれてもらうことを考えます。
彼らは現地駐在員とは別に東京など被災地の外部に基地をもっている場合が多いので、できるだけ被災地から遠い、また外部者に近いところ、たとえば東京内部で現地をよく知ったインフォーマントを捕まえて、外部者から見た現状分析を聴いてみましょう。
いろいろなヒントがあると思います。
あと、外部者から攻めることのもう一つのメリットは、現地踏査やワークショップのダブりを事前に防ぐ目的があります。つまり自分のデザインしたワークショップなりがすでに試みられていたとしたら、現地の人から何をしにきたといわれかねません。
大体、人の考えることは似通っていますので、今まで試みられてきたことをなるべくできる範囲で、振り返っておく、そしてロールプレインしておくことが必要です。
<現地に入ってから気をつけること>
・まずは自分の体調管理です。見知らぬ土地に乗り込むこととは、物理的な体力的な疲れとは別に緊張感からかなりとストレスを体は感じています。
決して、無理をしないこと。
・計画は時間的な余裕をもって、ワークショップでは調査項目を欲張らずに、自分の都合だけでワークショップや調査を進めないこと。これは、特に被災地支援では絶対に守るべき鉄則です。
ふつうの平穏時の農村調査でも人を動員してワークショップをするのは結構、根回しやら準備やら大変なのに、みな現場にかかりきりの被災地では絶対に無理に動員しないこと。今回、ワークショップ案を示しましたが、とても思うようなステークホルダーは、一度の集まりません。その場合は、潔く調査方法を変えることを考えるべきです。
たとえば、自分が聞きたいステークホルダーのグループごとにフォーカスグループインタヴューを行います。それぞれ作業中のグループの元に自ら足を運んで、彼らの作業現場で、少しだけ時間をとってもらい(目安として20~30分以内)、手の好いていそうな個人からそれぞれ話を聞きます。
<続く>
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