しばやん@日本福祉大学オープンキャンパス
初出:フィエスブック クロスロード・オブ・ハッピネス 2013年8月18日 書き込み 2013年8月19日 修正
<しばやん@日本福祉大学オープンキャンパス>
実はしばやんの夏休みと書き始めようとしたのですが、結局、4日間、ほぼ出ずっぱりで、行事もいろいろ参加したので散文になってもいけないと思い、4日目の今日のお話を。
実は、今回、日本福祉大学のオープンキャンパスにいってきました。目当ては国際福祉開発学部と社会福祉学部です。
40過ぎのおっさんがなにをふらふら若者(自分の姪っ子が大学1年生)のところに顔を出しているのだ!と突っ込まれそうなのですが、大学院への進学を目指していますので、きわめてまじめなアプローチだとご容赦ください。
ということで、今回のオープンキャンパス、非常に満足のいくものでした。国際開発と福祉、実は福祉の視点って重要で、私もかなり以前から関心をもってみてきました。
■1.社会保障制度考 2007年5月13日(日)
地域開発を考えるときに、何が大切かというとホーリスティックに全体を見ないといけない。つまりあらゆるセクターに目配せをしないといけません。例えば、産業振興(農業含む)のためのハードの社会基盤整備(道路、港湾、工業開発など箱物)、そして保健医療・教育などのソフト面と制度面での整備、実はこれをやるのには、マルチパーパスホールなどハード面での整備も欠かせません。
そして、次に考えることは、誰が実際にソフト・ハードを動かすのか、利用する側だけではなく、医師、看護師、保健所のおばさん、教師など、供給する側の整備も同時に進める必要があります。
そして、たぶん、そのソフト・ハードののモノと人的資源とを結びつけて全体としてサイクルをまわす、つなぐ人、コーディネーターが一番事業の成否の鍵をもつ要そのものだと思います。
まあ、開発民俗学で視野にいれているのはそのような地域開発コーディネーターであるわけですが、その仕事って、実は日本の福祉の現場でのケアマネージャーそのものの業務と非常に似ているところがあるんですよね。
日本でもこの10年ほど(もっと前かもしれませんが)貧困問題がクローズアップされて社会福祉の分野への社会的な関心が高まっていますが、実はフィリピンに駐在する前、2000年頃から、そのような分野で活躍する仲間の姿をみて自分でもいろいろアンテナを張っていました。
今回、この説明会でも、福祉という視点の重要さを改めて感じましたね。
あと社会福祉学の先生の模擬講義で、「しあわせを考える」学問だと「ふくし(漢字ではないらしい)」を位置づけていた話を聞いて、わが意を得たりと思いました。
ちょっと感動したのが、今回は、高校生向けの大学(入試)説明会だったわけですが、制服を着た多くの学生のうちに、目の見えない人や耳の聞こえない人、車椅子の人などを多く見かけてこと。つまり学校として、そのような障害学生支援を徹底してやっているということなんですよね。
国際福祉開発学部の説明会で気がついたのですが、耳の聞こえない仲間のために、学生さんがボランティアで先生の話を手書きで紙の上に書いて、それをOHPみたいにカメラでパソコンに取り込んで映像で、その仲間の前のモニターに投影するという作業をやっていました。
あと、他の教室のゼミではすり鉢教室の一角で耳が聞こえない人のために手話通訳をしているのも見かけました。
いやあ、こんな当たり前のことができていないんですよね。アメリカではアファーマティブ・アクションといって、社会的な不平等や不利益をこうむっている人を、日本語でいえば‘下駄を履かせる’という活動がもう20年以上前から当たり前のようにやられていて(この話はアメリカ法講座という法律予備校のゼミを1995年位前に講義で聞いてびっくりした覚えがあります)ついには、逆差別などが問題になっているというのに、当時でも今でも日本はこういうところは全然、まだまだ社会として‘当たり前’のことではない。
実は、途上国の開発問題を考える・勉強するとは、こんな世界の先進国の潮流や常識を知ることでもあるんです。結局、その国なりがどの位置にあるかは別にして、世界中で何が問題であり、どのような対策がとられているか、先進国、後進国をとわずみて聞いて学んで、結局は自分たちの生活自体を見つめなおす、いいところは取り入れる。結局、海外を学ぶことは自分たちをより深く知るということにつながるんですよね。
いろいろ脱線しましたが、まあ、そんな当たり前のことが出来ているし、やろうとしている。これは地味ですが大切なことだと思います。
そして、国際福祉開発学部の模擬事業で、久しぶりに小國和子先生にお会いして講義を受けてきました。というよりゼミの内容を学生さん、3年生だけではなく入学して半年の1年生がパワーポイントを使ってプレゼンテーションするんです。あとスカイプでイギリスに留学中の3年生ともテレビ電話?してしまうし、いや~!学生やるじゃん!という感じでした!みごとな参加型の学生を中心としたプレゼンテーション。あとで懇親会で発表した学生さんと同じテーブルだったので、いろいろ聞いてみたのですが、よくもまあ入学半年も経たないのに成長するものだなあと、眼を見張りました!本当にびっくりです。
まだ開設してから6年で卒業生も少ないみたいですが、このような教育ならおもしろい人が育つなあと改めて感じました。これはおもしろい。なにより学生が活き活きとしているところがいい。
私も先生やスタッフに、特に環境づくりについていろいろ学ばなければと思いました。一人の努力ではなく、たぶんチームとして方向性を決めてやっているんだなあということです。
まだまだ日本も捨てたものではないし、その中で自分に何ができるかをしっかりと考えないといけないと思いました。
あと蛇足ですが、予備校の先生による「小論文の書き方」なる試験のためのゼミがありまして、これが結構、しばやん的にはツボにはまりました。そうか、設問に答えるための小論文は、そのように考えて問題を解くのか!と。これは大学院入試でも使えるなあ!と、とても得した気分です^^?
なにか全体的に抽象的な話になってしまってすみませんが、今後の私の活動にもリフレクションがあることと思います。
よし、今日から私もがんばろうと思いました。
ではでは^^?
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