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2020年5月 2日 (土)

【歩く仲間通信20200502】アフターコロナ「ビルド・バック・ベター」の課題

【歩く仲間通信20200502】アフターコロナ「ビルド・バック・ベター」の課題 2020年5月2日 配信 990名


みなさん、こんにちは。


しばやんこと柴田英知です。不定期発行の「歩く仲間通信」です。初めてご覧になる方もいらっしゃるかと思いますが、わたくしの近況報告と、みなさんの研究や実践活動などに、ほんの少しでもお役にたてたらと考えて発信をしております。

さて、新型コロナウイルスでステイホームを余儀なくされている方、現業で家の外で働いている方、おそらくこのメルマガをご覧になっているみなさまは、大なり小なり身の回りの環境変化に戸惑っている、あるいは困惑されているかと思います。特に、医療・福祉関係者、公共の仕事につかれている方にはお見舞いと感謝を、まず伝えさせていただきます。

今回からお題をひとつに絞らせていただきます。

【エッセイ】アフターコロナ「ビルド・バック・ベター」の課題

わたしもフェイスブックなどで日々発信をしているのですが、この新型コロナウイルス問題については沈黙を守ってまいりました。

正直、自分がよくわからないということと、仲間に感染症とか衛生の専門家がいるので、その人が選別して教えてくれる情報をフォローしていれば、ガセネタをつかむこともなく、精神衛生上、落ち着いていられたからです。

ただ、世の中も、2月3月の全く先が見えない感じから、最近ようやく落ち着いてきて、4月の中頃から、フェイスブックをふくむウェブ上やテレビなどのマスコミでも、いわゆる「アフター・コロナ」が語られるようになりました。

大型のセミナーを開いて集客課金する大物評論家がいたり、You tubeなどで個人発信をする方もいたりで、ウェブ界隈が、とてもにぎわっているのを、この1、2週間感じています。

ここで、1000名にのぼる【歩く仲間通信】の読者のみなさんにシェアしたいことは、G8や国連関係では、「Build back better」という掛け声が上がってきていることとその課題です。

実は、わたしも、つい先日、国連やSDGsをウォッチしている仲間と名古屋でお会いして話をしたときに教えてもらったばかりで、いわゆるにわかさんの言説であることはご承知おきください。

わたしの懸念は、この言葉が、おそらく日本に本格的に上陸したときに、どんな反応が起こるかということです。

話がかわるようですが、来年つまり2011年3月11日に、東日本大震災がおこって10周年を迎えるわけですが、実は、わたしも、その当時、運営するmixiのコミュニティで仲間と復興計画を考えていました。

mixi開発民俗学「地域共生の技法」コミュの「東日本大震災と開発民俗学」
https://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2498370&id=62072221

結局、あれから9年経ってもわたしは現場に足を踏み入れておらず、継続的に被災地の情報を収集していたわけではありません。正直、絶対安全圏に身を置いた机上の空論であったことに忸怩たる思いをもっています。

ただ、数年前に、毎年、被災地に大学生を連れてフィールドワークや支援をおこなっている研究者の方ふたりからセミナーなどでお話を聞く機会がありました。たまたまふたりとも女性なのですが、彼女たちの見立てやお話を聞く限りでは、やはり東日本大震災の復興というのは、いろいろな問題を抱えているということは事実です。

特に、建設コンサルタント会社の元社員としては、国土交通省の国土強靭化計画におけるレジリエンスの使い方は間違っていると思うし、インフラ整備の計画(論)については、とても納得がいくものではありません。おそらく日本でも特級の先生方が絡んだことは間違いがないが、その見立てが正しかったとは、やはり思えない。

ここで、何もしていないものが文句だけをいうのはみっともないし、それが本旨でもないので、深くは言及はしませんが、この「東日本大震災」の教訓から学ぶべきことは、「ビルド・バック」に積極的な意味があったのかということ。

つまりもっというと、国連は「ビルド・ベター」と言ってもよいが、「バック」をつける必要はない。それは、ミスリードにあたるということを、わたしは今の時点で指摘しておきます。

さきにもうしたとおり、「アフター・コロナ」の未来論者にわたしも名を連ねるつもりは全くないので、したり顔で、もっともらしいことをいうのはやめますが、歩く仲間、あるいは国際共創塾の課題としては、9年前に描ききれなかった、具体的な明日を、今度はどのように実現していくのか、それが開発民俗学の実践であり、わたしの当面の課題であると思います。

とりあえず、今いえるのは、「アフター・コロナ」の社会は、「ビフォー・コロナ」の姿とは全く異なったものとなっている。東日本大震災でも一部証明されたが、「元に戻す」という発想は持たないほうがよい、ということをお伝えしておきます。

長文をご覧いただきありがとうございました。これからも引き続き、よろしくお願いいたします。

国際共創塾 塾長 柴田英知
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柴田 英知

国際共創塾 塾長/歩く仲間 代表
名古屋・栄サテライトオフィス
〒450-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-17-24
NAYUTA BLD
https://nayuta-bld.com/

修士(人間文化):名古屋市立大学大学院
JICA登録コンサルタント(社会開発)

■個人E-mail
E-mail: bxf00517@nifty.com

柴田 英知 フェイスブックページ
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