【歩く仲間通信20201009】新しい芽を横目に見つつ、クロニカルにふりかえる
みなさん、こんにちは。
しばやんこと柴田英知です。不定期発行の「歩く仲間通信」です。初めてご覧になる方もいらっしゃるかと思いますが、わたくしの近況報告と、みなさんの研究や実践活動などに、ほんの少しでもお役にたてたらと考えて発信をしております。
今回は、歩きながら考える(エッセイ)と、オンライン・イベントのご案内です。
1.歩きながら考える(エッセイ)
【新しい芽を横目に見つつ、クロニカルにふりかえる】
コロナ禍の中、いろいろな制約のある中で、閉塞感を感じつつも新しい動きの芽を感じる今日この頃でもあります。だいたい画期的な発明や発見は、厳しい制約や制限の中で生まれることが多いので、前者についての愚痴はやめておきましょう。建設的ではないので。
では、何に新しい芽を感じるのか。わたしの実感としては、今年の4月半ば頃から、インターネット上のウェブナー(ウェブセミナー)の情報が一気に増えてきた感じがします。
これまで、オフラインで東京をはじめ各地で会場を借りて、当然、その会場の収容定員という制限がある中で行われてきたセミナーや講演会が、一気にズームなどの会議システムによるオンライン開催に切り替わってきました。ソフトやアプリの制限によりますが、例えば、ズーム・プロの契約であれば100名までの同時参加が可能です。さらに、Youtube配信やフェイスブック配信などと組み合わせれば双方向のやり取りは無理でも無制限の人たちへのオンラインの情報伝達が可能です。
会社の職場でのみなさんのがんばりはわかりませんが、わたしが比較的近しい大学の講義でも、オンライン、オンデマンドなど、知識や情報伝達のプロの世界でも、どんどん技術開発の試行錯誤が続けられています。
ところで、わたしが今、着目しているのが、大学生や高校生が、最初からSNSでグループを作って、自分の学校の枠にとどまらないジャパンワイド、あるいはワールドワイドのコミュニティをつくっていることです。
オンラインでSNSやズーム、スカイプの音声あるいはビデオ通話機能を駆使して、直接会ったことのない人と仲間になり、新しいタイプの学生運動というか活動を始める。このフットワークの軽さといいますか、空というか電波を通じて行き交う情念の行き来はいったいなんだんだ、というのが、この1,2か月のわたしの驚きと戸惑いです。
さて、あなたは、自分の経験から全く想像もつかない訳の分からない状況を見たり聞いたりした場合、どう行動しますか。むろん正しい答えなどはありませんが、わたしの場合、自分の興味の範囲の中であることであれば、生命の危険のない範囲で探求しようとします。具体的には、当事者から直接話を聞いたり、現物にあたってみる。あるいは間接的に裏をとるということをします。
ということで、余計なおせっかいかもしれませんが、気になる学生団体のリーダーには直接、接触しようとしています。あとこればボヤキですが、自分たちが何十年もかかってやっと気がついたとかやっとわかったことが、若い世代にとっては、あたりまえになっていることが多々あります。それが社会の進歩なのかなと思いつつも、スタート地点がすでに違っていることに少し嫉妬したりもします。
まあ、真理とか原理原則というのは、おそらく言葉にしたら、とても簡単でシンプルなものなのでしょう。その一見、単純な言葉の中に、いかに奥ゆきと厚みを持たせるのかが、たぶん年の功なのでしょうね。
さて、いろいろな世代や立場の人と関係性をつくっていくには、どのような手段があるのか。そのひとつの有効な手立てが、物語の共有です。
2021年4月から国際共創塾を本格的に始動させるのにあたって、いままでのわたしの歩みをクロニカルにふりかえってみることにしました。10月13日から毎週火曜日の夜8時から、ズームで、わたしがおしゃべりさせていただきます。なんと、すべて<無料>で参加いただけます。お気軽にご参加ください。
■国際共創塾―その源流を3つのクレドから読み解く―
国際共創塾の来春の開塾に先立ち、プレ・セッションとして、3回にわたり、わたしのキャリアの3つの柱である「地域研究=アカデミックバックグラウンド」、「地域開発=実務家としてのバックグラウンド」、「共創の場づくり=開発民俗学の提唱」について、連続講義をおこないます。
対象者は、国際協力やグローバルに世界で活躍したい方、日本の地域づくりにがんばっている方、高校生からシニアまで経歴、バックグラウンド、老若男女をとりません。自分がまさに生きているこの地域において、なんらかの形で主体的にかかわろうとしている仲間の参加を歓迎します。
第1回 「知は力なり、ただし開かれたものでなくてはならない」
~アラブ・イスラーム学徒として湾岸戦争のときに考えたこと~
2020年10月13日(火)20:00~21:00(本編)、21:00~21:30(質疑応答)
<お伝えしたいこと>
★地域研究とは何か、イスラーム地域研究を実例として。
★学問の世界と現実の世界との接続は可能か。
★なぜ「地域研究」の視点が国内外の「地域開発」に必要なのか。
申し込みはこちらから
https://prekyousou20201013.peatix.com/
第2回 「人と人をつなげることによりモノと情報がながれる」~「歩く仲間」20年の軌跡、国際協力の現場で考えたこと~
2020年10月20日(火)20:00~21:00(本編)、21:00~21:30(質疑応答)
<お伝えしたいこと>
★国際協力のアクターについて―国連職員からNGOまで―。
★誰のための援助か。外部者がかかわる意味。
★「地域開発」を「地域研究」の視点から再定義する。
申し込みはこちらから
https://prekyousou202010020.peatix.com/
第3回 「地域開発要諦(3つのポイント)」
~第三舞台論とソーシャル・チェンジエージェント~
2020年10月27日(火)20:00~21:00(本編)21:00~21:30(質疑応答)
<お伝えしたいこと>
★ソーシャル・チェンジエージェントとは。
★イノベーション普及論と共創の「第三舞台」論
★地域開発要諦(3つのポイント)
★なぜ、いま「地域開発と参加」を考えなければならないのか。
申し込みはこちらから
https://prekyousou20201027.peatix.com/
以上が、3回の連続講座の内容です。大学時代から今までのわたしの歩みをクロニカルにふりかえりつつ、これから目指す方向をみなさんにお伝えできたらと思います。
ここまで読んでいただいた方に、特別な映像特典です。
https://www.youtube.com/watch?v=JLMVYbJeMOY
いわば、第1回の前段にあたるようなお話をしています。よろしく、ご笑覧ください。
(この項 了)
2.オンライン・イベントのお知らせ
【共創ワークショップ10月定例会 10月30日(金)ズームです】
5回目となる10月定例会は、世話人の小澤真人さんに担当していただきます。元NHKの映像プロジューサーによるがっつりセミナーです。こちらもオンライン(ズーム)で開催いたします。
申し込みは、10月30日正午までにお願いいたします。
■「テレビ民俗学の世界」 ~ドキュメンタリー制作における物語(ナラティブ)と映像(視聴覚)の技法~
申し込みはこちらから
https://kyousows20201030.peatix.com/
ぜひ、お気軽にご参加ください。
【編集後記】
今回は、エッセイとひとつの勉強会のご案内です。
前回、アジア保健研修所では、さんづけでよびあっているという記事を書きましたが、古くからかかわっている方から下記のような指摘がありました。わたしが例外的に、みなさんが川原先生と呼んでいると書いた、川原啓美さん本人が、職員をふくめ関係者に自分をさんづけでよぶように指導していたとのことです。つまり創始者である川原さんは自分もふくめ、さんづけでよしとした。しかし、何十年もたつうちに川原先生、その他はさんづけという形になってしまったということでしょうか。いずれにせよ、上にたつものが、さんづけでよいとしたところに意味があるとわたしは思います。
ともあれ、エッセイに書いたことに話を戻すと、ズームやSNSと人びとと知り合うニュー・エイジの人たちの感覚は、謦咳にふれるとか、本の背を読むとか情報は足で稼ぐといった言葉に慣れ親しんだアナログなオールド・エイジとは異なることは、間違いありません。
まあ、世代や地域をこえた人びとをつなぐのが、ソーシャル・チェンジエージェントであることも、また間違いありません、ぜひ、引き続き、国際共創塾の活動にご理解とご支援をたまわりますよう、よろしくお願いいたします。
急に寒くなりましたが、みなさまのご健康をお祈り申し上げます。
国際共創塾 塾長 柴田英知
■歩く仲間通信のバックナンバーはこちら
http://www.arukunakama.net/blog/cat24267666/index.html
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柴田 英知
国際共創塾 塾長/歩く仲間 代表
名古屋・栄サテライトオフィス
〒450-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-17-24 NAYUTA BLD
https://nayuta-bld.com/
修士(人間文化):名古屋市立大学大学院
JICA登録コンサルタント(社会開発)
■個人E-mail
E-mail: bxf00517@nifty.com
■柴田 英知 フェイスブックページ
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■note 歌って踊れる共創コンサルタント しばやん/柴田英知(SHIBATA Eichi)
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