'GET BACK Session' by "The Beatles"
さて、37歳の誕生日を迎えて2枚目に聴くレコード(CD)は、なににしようか。(ちなみに1枚目は、‘RENT’のサウンドトラックでした。)
そうだ、「原点回帰」=「GET BACK」でいこう。
‘LET IT BE...NAKED’ “THE BEATLES"日本では、東芝EMIの発売。2003年
A面: 1.GET BACK、2.DIG A PONY、3.FOR YOUR BLUE、4.THE LONG AND WINDING ROAD、5.TWO OF US
B面:6.I'VE GOT A FEELING、7.ONE AFTER 909、8.DON'T LET ME DOWN、9.I ME MINE、10.ACROSS THEUNIVERSE、11.LET IT BE
1.お薦め度:★★★★☆、2.泣ける度:★★★★☆、アルバムとしての完成度:★★★★☆
これは、確か2003年の秋10月か11月に、ビートルズ33年ぶりの新作アルバムということで、わたしが日本にいた頃、非常に話題になったのであるが、なぜかレコード店で平積みされたCDを前に購入をためらっていた。
別ににわかファンでもなかったし、2000年に『ザ・ビートルズ1』というベストアルバムが発売されて、全世界的に不評を買っていたし、その手のあざとい便乗商法かという警戒感もあった。結局、フィリピンに転勤してから2004年7月3日に購入したのだが・・・。
素直に泣けました^^!
ポールと名プロジューサーのジョージ・マーティンがあらためて世に問うた「LET IT BE」の焼き直し、もとい正確にいうと、「LET IT BE」のアルバムの母体となった「GET BACK Session」の再現か。
ジョン・レノンなきあとにビートルズの新譜はありえないのだが、でも1969年から1970年のビートルズの最後の時期にあって可能性としてありえた「GET BACK」というアルバム。以下に、事実上、最後に発売されたアルバム「LET IT BE」を併せてのせます。
‘LET IT BE’ “THE BEATLES” 東芝EMI (1970)
A面:1.TWO OF US、2.DIG A PONY、3.ACROSS THE UNIVERSE、4.I ME MINE、5.DIG IT、6.LET IT BE、7.MAGGIE MAE
B面:8.I'VE GOT A FEELING、9.ONE AFTER 909、10.THE LONG AND WINDING ROAD、11.FOR YOU BLUE、12.GET BACK
1.お薦め度:★★★☆☆、2.泣ける度:★★★☆☆、3.アルバムとしての完成度:★★☆☆☆
でもまあ、「GET BACK」(原点回帰)ではなくて「LET IT BE」(なるようになれ)というアルバムタイトルそのものが、現実を恐ろしいほどに表している。
例えば、「NAKED」では原点に戻ろう(GET BACK)から始まって、なるようになれ(LET IT BE)で終わっているのに対して、「LET IT BE」では、A面、B面に売れ筋の名曲「LET IT BE」と「THE LONG AND WINDING ROAD」が適当(失礼)に配置され、「GET BACK」は、届かぬ想いというか最後の‘叫び’として置かれている。
一時期、「NAKED」が発売されてから「LET IT BE」の評価は、どうなってしまうのだろうと真剣に悩んだことがあった。しかし、今つらつら書いてきて思った。
そうだ「NAKED]は、‘たられば’の虚構の世界なのだ。少なくとも33年前の‘ビートルズ’では、「GET BACK」として完成することができなかったし、もしその方向でがんばったとしても今の「NAKED」の形となったかは、誰にもわからない。
「覆水盆に帰らず」
結局、‘原点回帰’といいながらも、その元いた場所は、すでに変わってしまっている。もしかしたらなくなっているかもしれない。たとえ、元の場所に戻ったとしても、自分自身がすでに年老いて‘変わって’しまっている。
変わりゆく世の中で、変わらないものとは、自分が戻るべき原点とは一体何なのでしょうか。
<バックステージ>
なにか書いていて、自分でも思いもよらない結論にたどりついてしまった。‘原点に戻ろう’としたら、その原点自体が‘なくなってしまっている’としたら…。
‘物理的な’ものはなくなってしまっても、‘想い’みたいなものは、そこにとどまり続けるのではないかしら。そうだとしたら、この地球も、宇宙も、いろいろな‘想い’ですでに一杯になっているに違いない。もしかしたら、本当にそうなのかもしれない。
また最近、‘LOVE’というビートルズの新譜がでた。(2006年12月)はたまたジョージ・マーティン(とその息子)の編集だ。本来も何も、これもフェイクなアルバムだ。この手の商法は、いいかげん勘弁して欲しいが、「NAKED」だけは許す。もう年齢的にも多分、ジョージ・マーティンが関わることのできる最後の機会であっただろうから。
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しばやん、Let it beのアルバム。いいとこ突いてきてますね。
Across the Universeは自分の「魂」の歌です。
Happy holy week!
投稿: purun | 2007年4月 6日 (金) 07:56