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2007年6月 2日 (土)

ビル・エヴァンス・トリオ 『ワルツ・フォー・デビィ』

もう定盤中の定盤といってもよいのですが、ジャズ・ピアノの名曲、ビル・エヴァンス・トリオの『ワルツ・フォー・デビィ』です。

Walts_for_debby BILL EVANS TRIO 『Walts for Debby』

お薦め度: ★★★★☆、 泣ける度: ★★★★☆

アルバムとしての完成度: ★★★☆☆

1961年6月25日 NYCヴィレッジ・ヴァンガードにてライブ録音、ビル・エヴァンス(p)、スコット・ラファロ(b)、ポール・モチアン(ds)

ビクター VICJ-60008 (通常盤)1997年、VICJ-61060 (XR-CD盤)2003年

どうもスペックに弱いしばやんは、結局CDだけで通常盤(20bits KZ HQ CD)と、また別の高音質録音盤(紙ジャケット)と、最後(だと思いたい)にでたXR-CD盤(紙ジャケット)の3枚を買ってしまったのでした。

ちょっとわき道から入りましたが、このアルバムはそれほど凄いというか愛着のわく1枚であります。大体、ジャケットがこじゃれているというかカッコいい。以前も書きましたが、いいアルバムはジャケットのアートワークからして凝っています。

さて、このアルバムは、ジャズ・ピアノの貴公子というかダンディズムで知られるビル・エヴァンスのNYCヴィレッジ・ヴァンガードでの伝説のライブ盤。同日に録音された『サンディ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』とこの『ワルツ・フォー・デビィ』は両方とも名盤の誉が高いのですが、このライブからわずか11日後に、ベーシストのスコット・ラファロを自動車事故でなくしているということもまたこのアルバムに陰をそえているというか悲劇性を高めています。

SIDE1: 1.My Foolish Heart、2.Walts for Debby (take 2)、3. Detour Ahead (take 2)、

SIDE 2: 1. My Romance (take 1)、2. Some Other Time、3. Milestones、

CDのボーナストラック: Walts for Debby (take 1)、Detour Ahead (take 1)、My Romance (take 2)、Porgy (I love you, Porgy)* Additinal tracks not on original LP

曲目でいうとやはり1曲目、2曲目、4曲目、メロディの美しさに‘泣けます’。ピアノとベースのインタープレイがどうのこうのといわれていますが、素直にトリオとしてのかけあいを楽しんでいる、そんな光景が目に浮かびます。適度にドラムスのシンバルやスネアが何気に絡んでくるところなど、やはりトリオとしての完成度の高さが評価されるべきだと思います。

実は、私はクラシックの室内楽曲が好きなのですが、やはりトリオって最低限のユニットだと思います。クラシックのトリオって、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、ジャズのトリオは、ピアノ、ベース、ドラムス。これ以上、足さない引かないという最低限のラインというか。

クラシックなら、ヴァイオリン・ソナタ(ヴァイオリン+ピアノ)とかチェロ・ソナタ(チェロ+ピアノ)というジャンルがありますが、ジャスでは、2つの楽器のみってちょっとさびしいし、ピアノ+ドラムだったら、ピアノソロだけでいいって感じですね。

ともあれ、SIDE 1ともSIDE 2とも駄曲がなく非常に密度が濃いのでジャズ初心者でも安心して楽しめるのではないでしょうか。

P.S.

以前も書きましたが、CD化に伴っていろいろおまけ(ボーナストラック)をつけるものもどうしたものかなあと思います。当初のアルバムが意図したところ、限られた時間(LPの録音時間)の中で、いかに情報密度を上げるかということで工夫したところまで、別テイクやらおまけをつけると、そのA面、B面のそれぞれに込めた思いが総じて薄く散漫なものになってしまっている気がします。特に名盤とされるものは、CDでも通常盤から高音質盤や紙ジャケット盤などいろいろ作られるよう(つまり売れるわけだ)ですが、高音質盤や紙ジャケット盤ほど、オリジナルだけの選曲にしてほしいと思います。

他のレーベルをみよ。いくら収録時間が短くてもオリジナルの配曲のままではないですか。A面とB面がつながってしまうのは仕方がないのですが。

あと通常盤とXR-CD盤の試聴比較。通常盤のほうが実は滑らかで聴きやすい気がします。XR-CD盤の方が情報量が多いようで、このライブでも演奏中の観客の声や咳音がXR-CD盤の方がリアルに聞こえるのですが、それって音楽を聴くという観点からはどうでもよいことです。

つまり、‘リアル’であることと‘よい演奏’ってことは全然関係なくて、オーディオファンもよく勘違いをしていますが、あのシステムでは聴けなかったこんな‘音’が聞こえたといいますが、我々は‘音楽’を聴いているのであって‘音’を聞いているのではありません。逆に繊細さや‘音’を聞くことに走りすぎると肝心の音楽の‘心’を聞き逃してしまうのではないかと思います。

ただし、前にも書きましたが、シンプルな生楽器のアンサンブル(ジャズトリオしかり室内楽しかり)を楽しむには、音が団子になってしまわない、つまり各楽器のメロディーラインがたどれるくらいのステレオとしての再現性の高さ、音離れのよさもほしいところです。当然、そうでなくても‘音楽’は楽しめるのですが、そのようなステレオ機器で聴くと、もう少し深く楽しめるといったところでしょうか。

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コメント

しばやん、こんにちわ。 好きなミュージシャンを誰か一人あげろと言われたら、やっぱりこの人でしょう。 特にピアノ・トリオが好きなんです。 ベースとのデュオも捨てがたいですけれど…。(バンドと訊かれたら、間違いなく1969-1974の第一期King Crimsonと答えますけどね。) だからこの一枚。

NHKの教育でやっていたJAZZの歴史の番組で、奥さんとうまく行っていなかった話などを知ると、本当にもう涙モノです。

ヴィレッジ・ヴァンガードで、晩年のビル・エヴァンスを聴けたのはラッキーでした。

ところで、YMO転じてHAS(ヒューマン・オーディオ・スポンジ)のライブの評が出てましたが、よかったようですね。 聴きたかった…。

axbxcxさん、早速の書き込みありがとうございます。
今までのaxbxcxさんの書き込みで、ビル・エヴァンズのファンであることは知っていた?のでどのタイミングでアップしようかと考えていました^^?

ところで、今回から、カテゴリーにJAZZとかジャンルのタグを加えました。
いろいろ素敵な音楽がありますので、たぶん当分はちょーメジャーどころの紹介になるのも仕方がないのではと思っています。
特にジャズは、1950年代から1960年代の往年のビッグアーティストのアルバムが、まずあがってきそうです。いくら古くても‘いいものはいい’のですし、時代を超えて愛されるということは、古い新しいを別にした何か我々の‘心に響くもの’があるということなのでしょうね。

でも、生エヴァンスっていいですね。夢のようです。想像もつきません^^?
ますますaxbxcxさんを尊敬してしまいました。

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