風・伊勢正三 『ベスト15』
「秋の夜長に上質なJ-POPsを」という特集(勝手に今、作りました^^?)ということで、今回、紹介するのは、日本のフォークソングの名門レーベルPANAMの『風・伊勢正三 ベスト15』です。
『風・伊勢正三 ベスト15』
「シングライター・ルネサンス」シリーズの中の一枚です。
日本クラウン PAMAN CRCP28055 1992年7月23日発売
お薦め度: ★★★★☆
泣ける度: ★★★★☆
アルバムとしての完成度: ★★★☆☆
巷では相変わらずのJ-POPsブームで年代別やテーマ?別のオムニバスアルバムがはやっているようですが、しばやんのこのコーナーでは、原則として、一人ひとりの歌手ごとの、しばやんがベストだと考える‘オリジナルアルバム’や(編集された)‘ベストアルバム’を取り上げることにします。
日本のフォークソングというか日本の歌謡曲の勃興の歴史を同時代で体験してきたまさに音楽がなくては日も暮れない日々を過ごしてきた、ちょい金持ちの現在30から50歳代の世代を当てにした、彼らの購買意欲をそそる懐かしのアルバムや歌手の発掘、リバイバルが続いていますが、アラ・フォーのわたしからみても、この10年、20年の日本の音楽市場の充実振りは、確かに日本のJ-POPsの層の厚さとその質の高さをいやというほどみせつけてくれます。
本当にCDの品揃えが充実してきました。コアな往年のファンを当てにした限定版の紙ジャケットの初CDも珍しくなくなってきたこともうれしいニュースです。
さて、ここで紹介するのは1960年代から70年代の日本のフォークブームを牽引した「風」とメンバーの一人「伊勢正三」のベスト盤です。
収録曲:
1.22才の別れ、2.なごり雪、3.置き手紙、4.ペテン師、5.あいつ、6.海岸通、7.星空、8.君と歩いた青春、9.ささやかなこの人生、10.あの唄はもう唄わないのですか、11.北国列車、12.トパーズ色の街、13.海風、14.北京、15.お前だけが
1、5~15 風、 2~4 伊勢正三
1960年代のフォークブームを牽引したもとかぐや姫の伊勢正三と元猫の大久保和久のメンバーによる「風」。当然、しばやんも生で聞いた同世代ではありませんが、「なごり雪」とか「海岸通」などは、女性フォークシンガーのイルカさんの唄できっと聞いたことがある名曲中の名曲と言ってもよいでしょう。「なごり雪」はかぐや姫も歌っていますね。
しばやんとしては、月並みですがやはり「なごり雪」、「海岸通」、「君と歩いた青春」、「ささやかなこの人生」などが一押しです。
「汽車(なごり雪)」や「船(海岸通)」といかにも時代がかっていますが、「なごり雪」については、もともと男性の立場で書かれた曲なので、女性のイルカさんが歌うのとは別のオリジナルとしてのしっくり感というか味のある唄が聴けます。でも、まあ伊勢正三さんも男性の立場と女性の立場となんとも情緒のある詩を書くものです。男性の気持ちはともかく女性の立場の「海岸通」とか、見事な唄だと思いますね。
しばやんは、昔から「言葉とメロディー(が重要)」といってきましたが、日本のフォークソングや懐かしめの曲は心象風景を歌ったものが多く、今聴いてもやさしいアコースティックな演奏とメロディーはさることながら、説明口調?で濃ゆい内容の歌詞も聞き逃せません^^?
「君がどうしても帰ると言うのなら
もう止めはしないけど
心残りさ少し 幸せにできなかったこと
~ 中略 ~
ケンカ早いやつもいた
涙もろいやつもいた
みんな君のことが好きだったんだよ
~中略~
君と歩いた青春が
幕を閉じた
君はなぜ
男に生まれてこなかったのか」 (君と歩いた青春)
「~前略~
だけど人を愛したら
誰でも心のとびらを閉め忘れては
傷つきそして傷つけて
ひきかえすことの出来ない人生に気がつく
やさしかった恋人達よ
振り返るのはやめよう
時の流れを背中で感じて
夕焼けに涙すればいい」 (ささやかなこの人生)
心の琴線に触れるというか、なにげにふかーい内容の歌詞です。
ジャリにはわからない大人の唄といったところでしょうか^^?
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