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2008年12月 3日 (水)

世(界)は歌につれ、歌は世につれ 「泣ける唄が聴きたい! 番外編」

もう8年も前のものですが、「歩く仲間HP」より記事を転載させていただきます。(http://homepage1.nifty.com/arukunakama/n00011.htm

しばやんの音楽との馴れ初めのひとつのエピソードとしてご参照ください^^?

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2000530

世(界)は歌につれ、歌は世につれ

 今、イランのテヘランに来て、約2週間になる。最近、出張で海外にでることも多くなったが、やはり何となくホテルというか町に慣れてくるのは、約10日間から2週間かかると感じる。

 テヘランは、町の北部にアルボルズ山脈を後背地にもち標高20003000mくらいのまさに山の斜面に位置する人口650万人ほどの大都会である。滞在中のホテルは町の中心部から少し北に上ったところにある。

 会社には、イラン滞在の経験者が多数在籍しており、出発前から山の斜面に町があるとは聞かされていたが、まさに百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、まさかこんな町並みとは思いもよらなかった。かなりの乾燥地と思いきや、北を眺めれば山脈があり、山頂には、まだ雪も残っているし、町の主なとおりの側溝が清流(幅1mほどの川、今では下水も流しているらしい)となっており、その中にかえでなどの背の高い木が水の中から(側溝の中心)生えており、実に効果的な灌漑をしている。(この側溝のなかに木を植える手法は、平地の公園でも見受けられる)車道の両側に、まず川があり、そして適度な歩道がある、しかも水が流れ街路樹も植わっている坂道とくれば、まったく適当な散歩道だ。まだ市内を動き回ったわけではないが、町の北から南にかけて山の斜面なので、とにかく坂道や階段が多い。

 さて、つい先日、ようやく慣れてきたので、ホテルの前の道を上下(南北)に少し散歩してみた。Raamtin Residence Hotelという長期滞在用のホテルに滞在しているのだが、ホテルの前の道を北に上っていくと、Park-e Saaiという公園がある。

始めての町についたときにまず必要なものは市街図と国全体の地図だ。国単位の地図は、日本でも大きな書店で購入可能であるが、特に都市図になると現地で調達するのが一番確実である。(ヨーロッパの町(スペイン、ドイツ)にいったときは、書店で買う市販の地図よりも、駅のインフォメーション等にただで置いてある地図や、マクドナルドなどの店舗の広告いりの地図のほうが、遥かにわかりやすく気が利いている場合も多い)そして、やはり自分のまわりの事物から攻めていく。

短期の観光旅行では難しいかもしれないが、やはりある程度、その土地(町)に慣れるまで、むやみやたらに歩き回らないことも必要だと思う。特に今回はイスラム圏ということもあり、そもそも写真を撮っていいのかとか、特に女性に対するマナーなど勝手がわからないときは、カメラをぶら下げたりして、旅行者膳としてぶらぶらするのは、大変危険である。日本では想像もつかないが、どの国でも軍隊や警察の存在は、素人目にみえなくとも非常に強力で、宗教的なタブーや風習というのも、ぱっと目にはみえないだけに非常に恐ろしい。(最近、グアテマラで観光客が村民に殺されたニュースは目に新しい。)

私は、基本的に写真を撮るのは、ある程度、その国の感覚がつかめてからでいいと思う。そして、かならず現地の人(ドライバーでも、ある程度つき合いがある人)にその都度確認するべきである。

 ところで、Park-e Saaiに何気なく入っていったのだが、入り口から想像するより内部がはるかに広く、主に鳥の(動物)園、(なぜか鳥に混じってウサギのコーナーがあった。)や、同じく斜面を利用した散歩道、噴水やお茶屋さん、ゲームセンターなど、夕方、7時を過ぎていたのにもかかわらず、子供ずれや友達ずれで大変にぎわっていた。ここテヘランは今、朝5時半頃から夜は9時ぐらいまで日が出ていることが、この時間感覚の違いであろう。詳しくは確認していないが、役所では朝8時から1時間の昼休みをはさんで、夕方4時までが定時である。多分、昼間熱い国の常で、一旦昼過ぎに店等もしまって、少し涼しくなる5時ぐらいから夜10時くらいまで、店が開いているのであろう。エジプトでも経験したが、朝早くや昼間は、商店街というか繁華街も店がしまっていてぱっとしないが、夕方、暗くなるといっせいに看板の電気がつき店開きをするという感じである。

 なかなかタイトルまでたどり着けないが、そのゲームコーナーの建物の中にミュージックソフトを扱っているレコード屋さんがあった。実は、私の海外に行ったときの楽しみの一つに、現地の音楽のテープやCDを買って帰るというのがある。近年では、東京の大きなレコード屋(ミュージックソフト屋というべきか)では、かなりマイナーな世界各国の音楽を扱うところも増えてきたが、やはり、音楽は現地で聞きかつ買うのに限る。日本でもそうだが、やはり流行り歌はどこの世界でもあり、非常に日常にとけこんでいる。世は歌につれ、歌は世につれとは、よく言われる言葉であるが、全く世界のどこにでも歌や踊りはあるし、素人でも実にわかりやすい。

 日本で、これらのCDやテープを買うのは、非常に冒険である。また、日本で世界の民族音楽というと非常に古典的な(伝統的な)ものがまだ中心だと思うが、実際に聴いて面白いのは、若者向けというかポップな流行歌のたぐいである。伝統的な楽器がいいという向きがあるかもしれないが、ポップなものでも、音階やリズムの違い、古くからの楽器も適当にエレキ化して(特に弦楽器はエレキギターのピックをつけるだけなのである意味簡単である。)演奏していたりで、古典とは違うが、やはりその国(地域)っぽい音がしている。

最近では、かなりマイナーな国(地域)でもミュージックテープに加えて(同時リリースで)CDが出回ってきているが、まだまだカセットテープが主流だ。店のおじさんに、適当にジャケットを指差しながら、適当にテープをかけてもらう。そして気に入ったものだけを買えばいい。(テープで視聴させてもらってCDを買うという手もある。)そして何よりうれしいのは、円の強さを差し引いたとしても、日本で買うよりはるかに安い。そして、思い出にも、モノとして残る。

アジアのタイやアフリカのエリトリアやブルキナ・ファソやエジプトの街中でも経験したが、日本みたいに新品のテープの封を開けてはいけないという感覚はないらしい。皆、視聴したうえで納得して買っている。逆に、封のあいたものを買わされる場合もあるが、それもまた楽しい。

ちょっと難しく考えたりすると、やはり歌というのは人々の魂の叫びであるようにも思う。やはり言葉の力を信じる者としては、紡がれる歌(詩、唄、詞)の意味などをフト考えてみたりもする。

匂い、音、空気、全てが、それぞれの地域で違う。ぜひ海外に行ったらミュージックテープ屋を冷やかして、気に入った音楽テープを購入することをおすすめする。

なお、オーディオ談義や、音楽談義もそれなりに好きであるが、また機会を改めて紹介したいと思う。

(この稿 了)

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