The Beatles (ザ・ビートルズ) 『Magical Mystery Tour(マジカル・ミステリー・ツアー)』 リマスター盤
とりあえずビートルズ・リマスター盤のレビュー記事として打ち止めとして紹介するのはこの一枚。
The Beatles (ザ・ビートルズ) 『Magical Mystery Tour(マジカル・ミステリー・ツアー)』
リマスター盤 2009年9月9日発売 初回プレス盤
お薦め度: ★★★★☆
泣ける度: ★★★☆☆
アルバムとしての完成度:
★★★☆☆
もしかしたら、今回のリマスター盤の初回プレスで一番おいしいというかおもしろいと思うのは、このアルバムか『The Beatles (ザ・ビートルズ)』(俗にいう『ホワイトアルバム』ではないかと思います。
私もとある方のブログで読んで知ったのですが、今回のこのアルバムのリマスター盤の目玉は、英語ブックレットに「“Magical Mystery Tour”Book」が折込みとなったことだそうです。
『MONO BOX』でオリジナル仕様の折込み「“Magical Mystery Tour”Book」を初めて目にしたわけですが、通常のステレオ盤は、それがブックレットのページの中に入っており、うれしいことに日本語ブックレットにそのマンガの翻訳がついています。
A面: ①マジカル・ミステリー・ツアー、②フール・オン・ザ・ヒル、③フライング、④ブルー・ジョイ・ウェイ、⑤ユア・マザー・シュッド・ノウ、⑥アイ・アム・ザ・ウォルラス
B面: ⑦ハロー・グッバイ、⑧ストロベリー・フィールズ・フォーエバー、⑨ペニー・レイン、⑩ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン、⑪愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラブ)
まず聴くべきは、①のタイトル曲でしょう。サイケでぶっ飛んだビートルズを聴くことができます。このアルバムは、『サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の後に発表されたテレビ向け映画の挿入曲6曲(A面)と、シングル5曲(B面)を加えてアメリカで編集販売されたもの。(当時のイギリス盤は、映画の挿入曲6曲を2枚のEP盤に収められていた) 1987年のCDマスターでようやくオリジナルアルバムの一枚としてこのフォーマットが認められたわけですが、A面では、作品にむらがあるものの、B面のシングルのテンテコ盛りは、非常にポップでバラエティーに富んでおり、B面だけでも聴く価値があるというもの。
⑦「ハロー・グッドバイ」なんて、もうこの弾けたポップさと楽しさは、全く古さを感じないし、当初両A面でシングル化された、⑧「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」、⑨「ペニー・レイン」はそれぞれジョンとポールの作品。二人の個性というか生い立ちの違いみたいなものも感じられるし、⑪の「愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラブ)」も今聴くとくさいとはいえ、やはりその時代において大きなメッセージ性を持った(持たせた)曲。
アルバムとしての統一感はないかもしれませんが、このサイケでステレオという特性をフルに意識してミキシングされたアルバムは、やはりステレオ盤で聴くべきだと思います。
どうも、リマスター盤の評価にあたって、「モノラル・リミックスのあるアルバムは『MONO BOX』で聞くべきだ」、みたいな言説がまかり通っていますが、私は、声を大にしていいたい。
初期の2枚を除いては、ステレオ盤でこそ聴くべきだと。
実は、『MONO BOX』でこのアルバムのモノラル・リミックスを聴いて、あれっ、こんなアルバムだったっけということで、改めて「ステレオ盤」を今日、買ってしまいました^^?
『ペッパーズ』のMONOを聴いたときも思ったけど、絶対にステレオ盤のほうっがいいっすよ。
この左右の音の振り分けは、絶対にビートルズとしての音の冒険であったと思うし、いろいろ計算されたアルバム作りがされているはずです。
確かに今の録音水準からは低いかもしれませんが、当時としては最高レベルの録音機材と編集機材を使ってスタジオ・ミュージシャンとしてのビートルズがつくったアルバムは、モノもステレオも尊重されるべきだと思います。
ということで、リマスター比較試聴記事は、とりあえずこれで一旦、筆をおきます。
薀蓄を語るのもよいけど、まずはモノ(音楽そのもの=とりあえずはCD)に触れよう、ということで、『ビートルズ』の世界に関心をもたれた方、まずは一枚、リマスター盤を買って聴いてみましょう。(別にレコード会社の回し者ではありませんよ^^?)
無理にボックスを買う前に、まずはわかりやすそうな一枚をということでこのアルバムもお薦めです。
→ 他のお薦めランキングはこちらも見てください。
今、ビートルズを聴くということ(その2) リマスター盤販売に寄せて 2009年9月13日 (日)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2009/09/post-8aba.html
→ リマスター盤全体の評価は、こちら。
ザ・ビートルズ 『MONO BOX』 開封! 今、ビートルズを聴くということ。(その1) 2009年9月13日 (日)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2009/09/mono-box-3f5c.html
→ 個々のアルバム紹介のこちらもどうぞ。
THE BEATLES(ザ・ビートルズ) 『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band(サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』リマスター盤 2009年9月12日 (土)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2009/09/the-beatlessgt-.html
THE BEATLES(ザ・ビートルズ) 『ABBEY ROAD(アビイ・ロード)』 リマスター盤 2009年9月11日 (金)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2009/09/the-beatlesabbe.html
本当は時代背景をふまえて聴いてみたい。そんな深い?聴き方をしてみたい人へのメッセージです。
Music from Motion Pictures 『アクロス・ザ・ユニバース(ACROSS THE UNIVERSE)』 あるいはザ・ビートルズの時代について 2008年4月28日 (月)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2008/04/music_from_moti_4865.html
'GET BACK Session' by "The Beatles" 2007年4月 3日 (火)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2007/04/get_back_sessio.html
しばやん、ビートルズを語る。 (ビートルズ再入門-もう一度、全曲聞きたくなりました^^!)<歩く仲間より再録> 2006年2月15日アップ (2005年5月11日 作成)
http://arukunakama.cocolog-nifty.com/life_i_love_you/2009/02/post-a71e.html
ではでは^^?
↑こちらもよろしくお願いします^^?
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