Life, I love you!

東日本震災後に変わったこと、まあいろいろあると思いますが、やはり人間性というか人のぬくもりを感じさせてくれる事象に心を惹かれるというところが、以前に較べて多くなっているのではないかと思う。

今回、紹介するのは、宮沢和史率いる『ＴＨＥ BOOM（ザ・ブーム）』のこのアルバム。

THE BOOM　『極東サンバ』　SRCL 3095　Sony Music Entertainment

1994年１１月２１日

お薦め度：　★★★★☆

泣ける度：　★★★★☆

アルバムとしての完成度：　★★★☆☆

収録曲：

１． Human Rush　２．風になりたい　３．ＴＯＫＹＯ　ＬＯＶＥ　４．Far east sambe ５．帰ろうかな　６．carnaval－カルナヴァル－　７．Ｐｏｅｔａ　８．モータープール　９．東京タワー　１０．　It's Glorious　１１．brangkat－ブランカ－　１２．　１０月　１３．それでも気車は走る　１４． HAJA CORACAO

あの名曲、「風になりたい」が急に聴きたくなって、このアルバムを引っ張り出しました。

純？ジャパニーズロックというかジャパニーズバンドのＴＨＥ　ＢＯＯＭが、沖縄やブラジルのサンバと出逢い、大きく外に目を向けだした頃の代表的なアルバム。それほど、このバンドについて知っているわけではありませんが、「島唄」までの路線とはやはり違う新しい意欲を感じさせる楽曲です。

でも、「風になりたい」っていいですよね。やはり、こんな時期に大きな声を出してみんなに唄いたくなる曲のひとつです。

実は、この曲は、山田洋次監督の『学校ＩＩ』の印象が実に強い。確かこのアルバムの数年後の邦画ですが、北海道のとある町の知恵遅れの子供達の施設で知恵遅れの主人公と友人（吉岡秀隆）が寮生活をしている施設を抜け出して、安室ナミエのコンサートをみに札幌まで観に行くのを施設の先生が探すという一種のロードムービーなのですが、その劇中に先生と施設の仲間が、この風になりたいを歌っていたのが、なぜか心に残っています。

東京とサンバ、いや東京の内なるサンバとでも言いましょうか。

レコード会社の横帯には、こんなキャッチフレーズが。

「魂のカーニバル　このアルバムを静止して聴くことは不可能だ　「ブランカ」「帰ろうかな」他、全１４曲収録」

今となっては、当たり前のクロスオーバーも、やはり当時としては新鮮な風として捉えられていたようです。

たとえば手元にある『月刊レコパル　’９５　１月号』　小学館　１９９４年１２月

「辛口音楽特集　明日こそ輝け　日本の音楽」のトップバッターとしてブライテスト・インタヴュー１として、宮沢和史とこのアルバムが取り上げられていました。

あと、おまけですが、ＴＨＥ　ＢＯＯＭのアルバムでお薦めは、初期のベストアルバム『ＴＨＥ　ＢＯＯＭ』（１９９２年９月２１日発売）とでしょうか。

特に「からたち野道」、矢野顕子とのコラボレーションの「釣りに行こう」など通の知る‘泣け唄’だと思いますし、「島唄（オリジナルバージョン）」などの初期代表曲１４曲を全てリミックスで収録しています。

ともあれ、このＴＨＥ　ＢＯＯＭは、凄いバンドです。広い意味で。

蛇足的な関連記事：

「2001年あるいは、21世紀の始まりに想うこと（あたりまえの時代もしくは本物（ライブ）の時代の到来）」　２００１年１月２８日　＠ＨＰ「歩く仲間－歩きながら考える－世界と開発－」

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/n00016.htm

あれ、この記事ってもう１０年も前になるんだ。ちょっと自分でも以外で複雑な気分です。　

ではでは^^?