【002】国際協力で働きたい、でも入口がわからないあなたのために
みなさん、初めまして
「国際開発コンサルタント養成講座」をご訪問いただきありがとうございます。
このブログの目的は、国際協力や国際支援など、世界の仲間のために働きたい、ボランティアではなくて仕事として取り組んでみたい、そんなあなたがもつ疑問に答え、実際に現場で必要とされている知識や考え方の一端を共有するためにつくられました。
わたしは、1992年から2008年まで、農業土木と地域開発を専門とする開発コンサルタント会社(建設コンサルタント)の社会開発分野で、政府開発援助(ODA)による開発途上国援助の仕事に16年間従事してきました。東京をベースに、平均1年の4分の一を海外の開発援助プロジェクトの専門家として、2004年から2008年まではフィリピンのマニラ事務所の駐在員として相手国政府への営業活動をおこなってきました。
その後、家庭の事情で退職後、地元の愛知県で、マリングッズの専門商社の営業企画(通販サイト)を5年間つとめた後に、どうしても国際協力の現場にもどりたくて、愛知県内の国際協力NGOで1年間スタッフとして働きました。
しかし、海外での地域開発業務経験と、日本で今日おこなわれている地域づくりについて、自分なりの経験をまとめてみようと決意。つまり自分のライフワークである「地域開発と参加」についての研究がしたくて、名古屋市立大学大学院人間文化研究科で、日本の大規模な開発援助事業の愛知用水について修士論文をまとめました。
業務経験国は、アラブ首長国連邦のドバイ、アフリカの角のエリトリア、西アフリカのブルキナ・ファソ、中近東のエジプト、イラン、東南アジアの東ティモール、フィリピン、スリランカ、インドなど、プライベートな旅行では、ヨーロッパや東南アジアのいくつかの国にいっています。
さて、これらの業務経験を通じて、つねづね思ったことは、あまりに、「開発コンサルタント」という専門家集団のことが一般的には知られていない、国際協力に関心のある人ですら、その実態についてくわしく知らないということです。
たとえば、国際協力で「働いている」つまり、職業として国際協力をしている人として、どのような人が思い浮かびますでしょうか。
例えば大学生や高校生では、国際協力機構(JICA)、青年海外協力隊(現JICA協力隊)、国際機関、外交官、国際協力NGOなどしか、すぐには思い浮かばないのではないでしょうか。
実は、昨年、名古屋のとある国際協力にかかるボランティアをしていた学生さんから、「国際協力は学生時代だけ。職業として食べていけるとは知らなかった」という言葉を聞き、大きなショックを受けました。
いままでのべてきたように、わたしは、民間の開発コンサルタント会社の社員として、日本の政府開発援助の現場でのさまざまなスキーム(仕事の枠組み)の事業に従事して、実際に現場で働いている人たちに日々接してきました。もとより、政府開発援助について、上からの開発だという批判があることは十分承知していますが、それこそ、開発援助の現場では、相手国政府、地元住民、他の国際機関や国際協力NGOなど、さまざまな立場の人が協力して事業をおこなっています。
わたしは、東京やフィリピンで、国際協力に関心のある実務家や研究者、大学生などのインフォーマルな集まりを主催運営してきた経験から、こうはっきりといいます。
われわれは、あまりに自分たちのことを知らなすぎる。自分の所属する組織の論理やルールが、世界をみるバイアスになってしまってないだろうか。もっと、さまざまな国際協力の現場で働く仲間として、柔軟で建設的な協調や学びあいができるのではないか。
そのためのひとりの開発コンサルタントとしての情報発信が、「歩く仲間」というホームページとブログの運営でした。
このような地域開発を専門とする開発コンサルタントおよび研究者として、全力で、あなたがなりたい国際協力の専門家への道をサポートします。
わたしと、一緒に、世界で羽ばたくために研鑽していきましょう。
2019年9月11日 18年目のセプテンバーイレブンの日に 柴田 英知
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