【就活講座】開発コンサルタント編④「なぜ自己分析と自己PRから考えるとダメなのか」
思えば、世の中、マニュアルの有用性が一般認識となって、職場だけではなくどのような生活の局面にも、いわゆる「マニュアル」が浸透してきたのが、1980年代の中頃かと思われる。就職活動においても、『面接の達人』がでて爆発的に売れたのも1980年代の終わりであったと思う。わたしも実は、1992年に就職活動をした際には、右に倣えで参考にはさせていただいた。
今では、もっとたくさんの就活本のシリーズが展開されていることは、あなたもご存知のことであろう。昔は、学生課の中に就職コーナーがあって会社のパンフレットや求人票があって学生が勝手に、馬鹿でかくて重たいファイルを一冊一冊めくったものである。という昔話はおいておいて、ここで確認したいのは、昔のアナログな時代に比べて、明らかに就職に関する情報がふえている。デジタルでウェブで情報を得ることができるようになった今は、情報過多であることに加えて、自分がほしい情報に逆にたどり着くことが難しくなっているともいえる。
しかし、もっとも重要なことは、就職活動の準備を始めるのにあたって「正しい順番」は存在しないというより、個人個人で異なってしかるべきなのに、先にのべたように「自己分析⇒自己PR」といったワークを順番にすすめると、一番肝心な自分が何になりたいのか、何をやりたいのかを考えることが必然的に後回しになってしまうということである。
あなたも当然、就活という「儀式」とは関係なしに、こどもの頃から、なんらかの職業や生き方に対してあこがれを「夢」として描いてきたはずでる。ならば、なぜ、自分の「夢」の現場で働いている「中の人」やその人が属する企業なりの「組織」から研修しないの。というのが本稿の主旨である。
もっというと志望先の面接官がみたり聞いて喜ぶような「自己分析」や「自己PR」をしなければならない。つまり、就活マニュアルをみるのはよし、ただし、逆から読みなさいということである。実際、何人かの大学生の話を聞くと、自己分析と自己PRの部分だけ力が入っていて、「志望動機」との接続が悪かったり、「志望動機」の部分が相対的に薄くなってしまっているケースがあった。
もう一度いわせていただくが、面接官が聞きたいのは、なぜ自分の企業なりの団体なのか、うちの組織でなじんでやっていくことができるのか、端的にいうと、面接官が就活生と一緒に働きたいと思うかどうか、この部分だけである。自己分析や自己PRは、刺身のつまみたいなものであって、刺身そのものではない。
次回は、自己分析や自己PR、志望動機の作成にあたって、最も重点をおくべき点と、典型的なNGな対応について解説する。
この項 了
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