カテゴリー「■就活・開発コンサルタント編」の5件の記事

2020年4月26日 (日)

【就活講座】開発コンサルタント編⑤「面接官はこのことが知りたい」完結編

就活講座・開発コンサルタント編も、いよいよ完結編である。細かい注意点はたくさんあるのだが、ここではあえて最重要ポイントのみを確認する。

前回、「自己分析⇒自己PR」という就職活動の進め方自体に無理と問題があることを指摘した。先にのべたように、「志望動機」とつながっていない自己分析や自己PRは逆にマイナス評価である。ここでは、「自己分析」と「自己PR」で気をつけるべき点をのべる。

■自己分析の留意点

自己分析とは、自己認識であるといってもよい。いわゆる就活本やセミナーでは、さまざまなフレームワークやツールを使って、あなたの人となりを「客観的」に分類分け=ラベリングしようとする。しかし、これは、お誕生日占いなどと同じ程度に、適当で気休めに過ぎないものである可能性がある。血液型占いとか占いの類も、確かに統計解析にもとづいているといわれているが、その類型が、あなたそのものを100パーセント表すことは、ほぼありえない。

つまり、参考にするとしても、その結果で、自分が営業に向いているとか職業や業種選定の参考にするのは明らかに間違いである。このようなワークシートを複数やるより、1回でも多くのOB・OG、さらにいえば、自分の身近な大人から話を聞いたほうが、はるかに職業や業種選定の参考になる。

あと忘れてはならないのは、どんなにベテランでも、最初は初心者=フレッシュマンであったということである。みな、仕事をしながら必要な知識やスキルをみにつけていったのであって、学生の時点で「できた人」はいないことを肝に銘じよう。

■自己PRの留意点

学生さんと個別面談をしていて気になることがある。それは、特に国際協力関係でバリバリがんばりたい人は、自己PRのところで、大学での学業に全くふれずに、海外への留学経験や国際協力などに関するサークルやNPOなどの課外活動をやたらを熱く語りがちであるということ。これには、主にふたつの問題点がある。

・まず、課外活動で大活躍しているあなたにとっては不本意で心外なことだと思われるが、課外活動を強調すれば強調するほど、面接官は、あなたは、はたして大学をちゃんと卒業できるだろうかとか、大学でやるべき勉強をちゃんとしているのかなどと勘ぐってしまう。

・また、他の応募者との比較でいっても、実は留学経験やサークルやNPO活動自体は、あなたが思うほど特別なアピールとはならない。結構、高い割合でやっている人が多いため、それだけでは評価の差がつきにくい。

・つまり面接官が聞きたいことは、大学でちゃんとした「ソリッドな専門性」につながる勉強経験があるのかどうかなのである。ソリッドな専門性については後述するが、大学院生ではなく、大学生で就職する場合、この学部での4年間での学びが、これからずっと続く社会人として素養あるいは基礎学力としてカウントされる。つまり、学部生には、はっきりいって学問的な専門性を企業や団体側は、最初から求めていない。

では、学部生や大学院生は、自己PRで何を、面接官にアピールすべきなのであろうか。それは、まず最初に、大学の勉強もしっかりやったということ、卒論があれば、その要点と学習・研究の中で学んだことをいうべきであろう。つまり大学の学びをしっかりとやったうえで、自分の興味と関心にそって、留学や課題活動をがんばったというほうが面接官の立場からすれば安心感がある。こう言ってくれれば、課外活動にがんばりすぎて卒業できないかもしれない人を採用するリスクが抑えられるからだ。

次に「志望動機」で、どのように面接官にアピールをするのかをのべる。

■「志望動機」でのべるべき鉄板のふたつの最重要事項

志望動機でのべることは極論すると、ふたつだけでよい。ひとつは「ソリッドな専門性」を身につけるべく努力してきたこと。そして、「わたしは御社で役に立つことができますか」という問いのふたつだ。

・「ソリッドな専門性」のまずソリッドとは英語のsolidという単語のカタカナ読みだが意味をいうと、「固い」とか「しっかりとした」という意味である。日本語だとニュアンスが伝わりにくいので、あえて「ソリッド」とカタカナで言っている。就職活動の現場では、総合職と専門職のふたつのカテゴリーがあり、まるで別物のようにとらえられているようであるが、開発コンサルタントの実際に即していえば、基本的に開発コンサルタントは「専門職」であり、そのベースがあったうえで、特性や職務によって「総合職」的な仕事をしているといったほうが正しい。

欧米の社会では、「医師、弁護士、コンサルタント」といわれているように高度な専門職である開発コンサルタントは、何をさておいても「専門職」なのである。したがって、開発コンサルタント企業は、社員がきちんとその専門分野でクライアントからお金がいただけるようになるまで「専門家」としての教育や職務経験を積ませていく。つまり、大学生や大学院生に求めているのは、専門家として積み上げていくのにたる「専門性」があるのかに一番、興味と関心がある。

この専門性とは、グーグル先生やコピペでなんとかなるような小手先の浅知恵ではなく、きちんとそれぞれの学問分野で最低限の基礎とされるもののことである。この積み上げの基礎となる専門性をわたしは「ソリッドな専門性」と読んでいる。

このソリッドな専門性をちゃんと大学の4年間で身につけているかどうか、少なくとも身につけようと努力しているかを面接官はみている。さきの自己PRとも関連するが、このソリッドな専門性=大学での勉強について、まったく面接やエントリーシートでふれないのは、裏返してみればちゃんと勉強してこなかったなと思われても仕方がないといえよう。

・「わたしは御社で役に立つことができますか」この文句をそのまま言ったら馬鹿正直なので、少しいい方は考えよう。つまり、上にのべた「ソリッドな専門性」を大学で磨いてきたうえで、課外活動などにもがんばってきて、「わたしは、御社ではこのような仕事をすることに興味がありますが、果たして今のわたしの経験や実力でつとまりますでしょうか」と、面接官にきいてみるのである。

そうすれば、間違いなく面接官は、実際の会社の仕事や働き方に照らし合わして、なんからのフィードバックをくれるはずである。例えば、うちの会社では、あなたが望むような仕事や働き方は難しいとか、うちの会社が求めるレベルに、あなたの実力では足りないなど耳が痛いことかもしれないが具体的な回答がえられるはずである。

ここで、絶対にやってはいけないのが、「わたしは、御社でこんな仕事がしてみたいのです」と、志望先の会社などの実情を知らない状態で、一方的に自分の願望や想いだけを面接官にぶつけてしまうことである。

これは、ある部長さんから聞いた実話である。会社としても欲しい能力をもった学生さんが入社試験をうけてエントリーシート、筆記試験を通過して面接試験にまで歩を進めてきた。ところが最後の面接試験で、その学生が、自分のやりたいことを面接官である部長さんにぶつけてきてしまった。その部長さんいわく、泣く泣く選考から落としたとのことであった。つまり、その学生に対して、「あなたがどうしてもそのことがやりたいのであれば、(部長さんの会社ではなく)別の会社のほうがあなたの意欲と才能を活かせるだろう」という考え方、まさに親心から落とさざるを得なかったということである。

今までのべてきたように、この連載自体、就職活動の中でも、特に「面接試験」をいかに突破するかというところに重点をおいている。つまり、最後の最後でチャンスをふいにしてしまわないために、「ソリッドな専門性」と「自分が果たして志望の企業なりで使ってもらえるのかどうか」という二大関門を突破できるような、「自己分析」と「自己PR」を考えるべきであるという提言を理解いただけたであろうか。

最後にひとつだけいうと、就活で一番大切なことは、「相手から一緒に働いてみたい」と思われる自分を、就活をする中で見つけだせるかということにかかっている。好き嫌いというか相性が全て。自分がいくらその企業なりに惚れていても、相手から振り向いてもらえなければどうしようもない。よく、就活を恋愛に例える人も多いが、結局、その程度のものかも知れない。しかし、偶然は必然であるともいう。

就活生のあなたは、とにかく今やることで手いっぱいだと思う。しかし、それは意味のある時間であると思います。ぜひ、ここに書いたことを参考にして、納得のいく就職活動をすすめてください。ご健闘をお祈りしております。

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2020年4月17日 (金)

【就活講座】開発コンサルタント編④「なぜ自己分析と自己PRから考えるとダメなのか」

思えば、世の中、マニュアルの有用性が一般認識となって、職場だけではなくどのような生活の局面にも、いわゆる「マニュアル」が浸透してきたのが、1980年代の中頃かと思われる。就職活動においても、『面接の達人』がでて爆発的に売れたのも1980年代の終わりであったと思う。わたしも実は、1992年に就職活動をした際には、右に倣えで参考にはさせていただいた。

今では、もっとたくさんの就活本のシリーズが展開されていることは、あなたもご存知のことであろう。昔は、学生課の中に就職コーナーがあって会社のパンフレットや求人票があって学生が勝手に、馬鹿でかくて重たいファイルを一冊一冊めくったものである。という昔話はおいておいて、ここで確認したいのは、昔のアナログな時代に比べて、明らかに就職に関する情報がふえている。デジタルでウェブで情報を得ることができるようになった今は、情報過多であることに加えて、自分がほしい情報に逆にたどり着くことが難しくなっているともいえる。

しかし、もっとも重要なことは、就職活動の準備を始めるのにあたって「正しい順番」は存在しないというより、個人個人で異なってしかるべきなのに、先にのべたように「自己分析⇒自己PR」といったワークを順番にすすめると、一番肝心な自分が何になりたいのか、何をやりたいのかを考えることが必然的に後回しになってしまうということである。

あなたも当然、就活という「儀式」とは関係なしに、こどもの頃から、なんらかの職業や生き方に対してあこがれを「夢」として描いてきたはずでる。ならば、なぜ、自分の「夢」の現場で働いている「中の人」やその人が属する企業なりの「組織」から研修しないの。というのが本稿の主旨である。

もっというと志望先の面接官がみたり聞いて喜ぶような「自己分析」や「自己PR」をしなければならない。つまり、就活マニュアルをみるのはよし、ただし、逆から読みなさいということである。実際、何人かの大学生の話を聞くと、自己分析と自己PRの部分だけ力が入っていて、「志望動機」との接続が悪かったり、「志望動機」の部分が相対的に薄くなってしまっているケースがあった。

もう一度いわせていただくが、面接官が聞きたいのは、なぜ自分の企業なりの団体なのか、うちの組織でなじんでやっていくことができるのか、端的にいうと、面接官が就活生と一緒に働きたいと思うかどうか、この部分だけである。自己分析や自己PRは、刺身のつまみたいなものであって、刺身そのものではない。

次回は、自己分析や自己PR、志望動機の作成にあたって、最も重点をおくべき点と、典型的なNGな対応について解説する。

この項 了

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2020年4月11日 (土)

【就活講座】開発コンサルタント編③「志望動機から考える」

ほとんどの就活本では一般的に、「自己分析⇒業種/業界研究⇒職種研究⇒会社研究・・・」などという順番で就活をすすめるように指導しています。これは、まだ企業に応募する前の段階なので事前準備ともいえましょう。

そしてその後に、いよいよ希望の企業に対して、エントリーシート(ES)の作成提出(1次選考)、グループあるいは個人面接(2次選考以降)がさらに控えています。これは、事前準備に対して実戦あるいは模擬試合の段階ともいえましょう。

このように、大学3年生や4年生、あるいは大学院生のあなたは、わずか1年弱の就活期間のなかで、この事前準備をして、多くの企業に面接をしてもらったうえで(模擬試合)、最終的に本命あるいは自分の納得できる企業に内定をもらう(実戦で勝つ)ことが求められています。

わたしは1992年に大学を卒業して学部卒で就職しているのですが、もちろん、約30年前と時代背景も社会構造も大きく変わっていることは間違いなく、このわたしの就活経験が、今のあなたの参考になるとは、つゆほども思っていません。しかし、会社員として、就活学生を面接する側となって、また開発コンサルタントとして、多くの国際機関や霞が関やJICAなど官庁や行政機関、政府開発援助を一緒に推進している商社、メーカー、コントラクター(建設業者)のエース社員と仕事をするなかで、これらいわゆるできる人たち(エリートとはいいませんが)には、共通した「におい」を感じるのも事実です。

結論からいうと、わたしは、「ひろい意味の業界研究をして具体的なターゲットとする会社をまず決めること」が大切だと思います。これは、もちろん、仮決めでいいです。実際に就活を進めるうえでころころ変わる人がいるかもしれません。しかし、はっきりいえることは、「自己分析の先に、自分のやりたい業界や会社がでてくるわけではない」ということです。このことはとても重要なことなので、後で項をあらためますが、もうひとつ重要なことをいいます。

就活の目的は、めざす会社に内定をもらって、さらには入社することです。つまり、事前準備やエントリーシートは実はどうでもよくて、一定の水準にあると会社が判断した一次試験合格者、つまりエントリーシートが通ったひとの中から、面接で「あなたが選ばれなければ」なりません。その面接の場面で重要なことが、一番最初にいった下記の優先順位です。

2.面接試験官が聞きたいことは、「志望動機>>>学生時代にやったこと>自己PR」

次項では、今回のべた「具体的なターゲットとする会社をまず決めること」と就職活動で最も大切なことは「面接試験で、試験官が聞きたいのは志望動機」であることから、いったん離れて、一番最初にあげた「就活本に書いてある一般的な手順」に従うことによって起こっている「弊害」について解説します。

この項 了

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2020年4月 9日 (木)

【就活講座】開発コンサルタント編②「うそをつかないこと」

さっそく、わたしが大切だと考えるひとつ目から解説しましょう。

1.徹頭徹尾「うそをつかないこと」

うそをつかない。開発コンサルタントに限らず、社会人として最低限求められており、一番、難しいのがこのことです。

固く難しい言葉でいうと、「信用」、「誠実」などと同義でもあるといえますが、日常の生活規範としては「うそをつかない」ことだけに気をつければよいです。

では、なぜ「うそ」が社会的に認められないのか。英語では、「ブラック・ライ(悪意をもったうそ)と「ホワイト・ライ(悪い事実を隠そうとして意図的にうそ」があります。前者は、悪いことをわかったうえで確信的につくうそ、後者は、悪いことはわかったうえで、やむを得ず誰かのためにつくうそといういい方もできましょう。本稿はでは、これらの違いがあることを前提にしつつも、「うそ」が持つ本質的な問題点や課題についてのべます。

前述のうそをつく人の内的心情とは別に、単純に物理的に、うそが向かう方向や対象にによっても分類することができます。それは、「他人についてつくうそ」と、「自分についてつくうそ」です。ブラック・ライとホワイト・ライの概念を頭の片隅においた上で、それぞれについて、留意すべき、いくつかのポイントをあげます。

A: 他人についてつくうそ

社会人が「仕事」をするという局面に限っていえば、ブラック・ライが言語道断であるのはいうまでもなく、ホワイト・ライも原則つくものではありません。特に、なんらかの責任が取れる立場、例えば、役職者として、ある程度の職掌と決裁権が組織から正式に与えられた立場になるまでは、絶対にホワイト・ライでもついてはいけません。

うそをつくということは、ほぼ間違いなく、話者にとって都合の悪いことを、隠したりごまかすして、他人を欺き、その場しのぎをする、あるいは、なかったことにすることが、本人の自覚に関係なくあるといえます。前述のブラック・ライ、ホワイト・ライとは別に、まったく本人に自覚がなく、不都合があると自己防衛のために、無意識にうそをついてしまう。

確かに自分がかわいいのは誰でも一緒です。しかし、無意識というのが実は一番いけないです。うそをついているという自覚があれば、そのうそに対して、上司や先輩が突っ込めば、隠そうとしていた事実が明らかになる可能性があります。しかし、うそをついていた人が、うそをついている自覚がなければ、他人が突っ込んでも、うそが隠した本質的な問題や課題の大きさをうそをついた人は知覚していないし、説明することができないでしょう。

B: 自分についてつくうそ

他人についてつくうそと違って、これは、話者本人の内面的な問題なので、実は、こちらのほうがやっかいです。例えば、人とのやり取りで、相手の言葉や提言に納得いかなくても、そんなもんだとか、自分が若いからとか未熟だからと、自分の想いや考えが相手に伝わっていないことに関して、説得や説明をあきらめたり放棄してはいませんか。

あなたはもしかしたら「単に自分の力不足」である事実を直視できずに、違和感を感じたままで、相手の方が正しいんだと、自分の「本心」に対してうそをついてしまっている可能性があります。このような体験を積み重ねていくと、自分の言動に自信が持てなくなり、常に他人からの評価や顔色をうかがうといったようなことになり、結果的に「負けぐせ」がついてしまいます。

むろん、このようなことは日常的におこることです。しかし、特に会社などの組織社会でそれが続くと、他人に対してきちんと自分の意見や考えを伝えられない人間だという評価がされることになります。その会社なりが一見、上意下達の組織であったとしても、トップやミドルのいいなりの社員や部下は、100パーセントいりません。

そんな「イエス・マン」ばかりだと組織は崩壊しますし、そのイエス・マンの本心は、上役の言動に全く納得していない。追従して、へらへら従ったふりをしているだけ。そのような人は、会社なりの組織を離れても、社会を生きていくうえでいかがなものでしょうか。

このように「自分についてつくうそ」のほうが、「他人につくうそ」よりも、やっかいであるということがお分かりいただけたでしょうか。むろん、この分類と解説は、わたしが経験の中から考えたもので絶対的なものではありません。しかし、ブラック・ライとホワイト・ライ、他人についてつくうそ、自分についてつくうそのいずれもが、基本的にはアウトだということがおわかりいただけたかと思います。

もちろん、100パーセントうそをつかずに生きることはできません。しかし、せめて言った本人にうそをついているという自覚があればいいのですが、無自覚な言動が致命的な損害をもたらします。本人に自覚がないと、相手がそれを見破ることはベテランでも難しい場合があります。このような「無意識のうそ」や「うそと本人の自覚がないのに、他人からみればうそだろう」というケースは、実は思いのほか現実にあり、最悪の場合、これが一発で「キラー・コンテンツ」となりえます。

そもそも、うそかどうか判定がグレーゾーンで、話者の間では「うそかまこと」かの判定ができていても、その一部だけが不完全なかたちで流出すると、うその同意で話していたことが、いつの間にか、本当のこととして世間に広まってしまうことがあります。それが、いわゆる風評被害や、都市伝説の種や根っこであるともいえましょう。

必要以上に、難しく考える必要はありませんが、就活生のみなさんに、まず理解していただきたいのは、いくら表面や見てくれをよくしても、いくらあなたが罪のないうそだと思ったとしても、面接官は、一発でそのようなうそやはったりは見抜くということです。もし、ごまかせたとしても、ここが一番大切なところですが、うそやごまかしをしたという事実を「あなた」は知っていますよね。

つまり、これが「自分を欺く=自分についたうそ」になり、ほぼ間違いなく、あなたの精神をむしばみます。

次項では、自己分析について書きますが、このように「自分にうそをつかず」に、情けなく歯がゆい自分に真剣に向き合ってください。

その第一歩が、「うそをつかない」ということです。

(この項、了)

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2020年4月 7日 (火)

【就活講座】開発コンサルタント編①「どのような経歴の人が語っているのか」

国際共創塾は、【[認定]ソーシャル・チェンジエージェント(2021年4月に養成コースを開始予定)】という人材育成のためにつくられました。そのコアとなるのが、すでに今でも世界中で活躍している「開発コンサルタント」という国際協力のプロフェッショナルです。

わたしは、20年以上前に東京で世話人のひとりとして「若手会」という懇親会を、年に2回ほど、定期的に開催していました。

それは、開発コンサルタントが中心で国際協力NGOやクライアント(JICAなど公的機関)、国際協力に関心のある大学生・大学院生からなる「開発援助業界の懇親会」です。勉強会というよりも、たんに飲んで歌ってという会なのですが、毎回、大学生や大学院生、青年海外協力隊(現JICA協力隊)の方から国際協力業界についてや、開発コンサルタントになるためのアドバイスを求められてきました。すでに、当時からキャリア相談にのってきたということですね。

その後、東京を離れてからマニラに駐在になった時は、フィリピン在住の日本人の政府機関の所員、民間企業やNGOの駐在員、青年海外協力隊、フィリピンの大学への留学生などで、「フィリピンで開発を考える会」という勉強会の世話人の一人として、さまざまな国際協力キャリアの人とあって話して、たがいに学んできました。

これらの経験から鑑みるに、昨今の「就職ガイド・マニュアル」や大学などのキャリア支援のあり方そのものに、正直、若干の違和感を感じています。

確かに就活の進め方としては、それらがオーソドックスで無難なやり方かもしれない。しかし、業種や職種を「国際協力」に限定するとしたら、現実にどんな人が働いている=その業種や職種で求められているのだろうという、ゴールから逆算をする必要があると思います。

国際協力の最前線で働いてきたことに加えて、わたしには、大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)の出身ということもあり、大学のアラビア語という語科のOB・OGネットワーク、体育会のヨット競技部のOB・OGネットワーク、世界100か国以上の主要都市にある海外支部のひとつマニラ支部にも籍をおいて、さまざまな職種の先輩や後輩に親しく接してきました。

わかりやすくいうと、名のある日本のあらゆる企業、特に海外事業展開をしているところには、まちがいなく外大のOB・OGがいます。メーカー、商社、マスコミなんでもです。外大生にとっては、英語などはできて当たり前です。現地語を駆使して、はるかに深いレベルで仕事をしている先輩方が、本当にたくさんいらっしゃいます。

自分では当たり前だと思っていましたが、わたしの身近に「グローバル・キャリア」の最前線で働いている先輩や仲間たちが多くありました。それらの一流の人たちをみて考えたこと。

もっと、「シンプルに考えようよ」。これにつきます。

そもそも国際協力とは、ということを勉強して知識として知ることも重要ですが、仮に、就活に突入した時点で、国際協力にかんする知識がないと勉強しようとしても、泥縄ではおそらく中途半端な偏ったことしか調べることはできないでしょう。もしかしたら、逆に生半可なことを言ってしまい面接で減点されてしまうかもしれません。

そう、今現在、就職活動をしているあなたにはもっともっと優先すべきことがあります。

「オン・ユア・マーク(位置について)」

大学三年生、四年生になったら、新たに余計な、使うか使わないかわからない武器(ツール)やごちゃごちゃしたアクセサリーを身につけようと「ウインドー・ショッピング」にいかないように。

あなたが本当にいきたいところは、どこなのか、そこに行きつくために、まず今のあなたがもっている武器やアクセサリーを確認するのです。

そう、就活講座の連載としては、今あなたが直面してる就職試験で、どうコマを進めるのか、さらには超難関企業から内定をもらうのか、ということから始めたいと思います。

まず、すでに大学生や大学院生で、国際協力に関連する企業(開発コンサルタント、商社など)に応募して、個人やグループ面談を控えているという「あなた」が一番に知っておかなければならないことをのべます。

わたしは、業界トップの総合開発コンサルタント会社で働いてきた経験からいえることは、開発援助業界で働いている人たちは官民をとわず、めちゃくちゃ高学歴で、まばゆいばかりの「ハイスペック」の人たちが多いです。もしかしたら、世界を股に活躍しているこれらの人たちは、英語もできない地方で働いている人にとっては想像もできないような能力を持っていて、しかも「人間的にもいい人」が多いです。

特に大学や大学院という閉じた世界になじんでいて、いきなり就職活動に入ったあなたは、自分の目指している仕事や職業の中で、実際に働いている先輩方をみておじけづいたりビビッているのではないでしょうか。

でも、開発コンサルタントや商社など一流のハイスペック企業をめざした就活活動で大事なことは、二つだけです。

1.徹頭徹尾「うそをつかないこと」

2.面接試験官が聞きたいことは、「志望動機>>>学生時代にやったこと>自己PR」

この二点に絞って、あなたが就職戦線を勝ち残ることができるのかどうか、わたしが「王道」の戦い方を次回より伝授します。

<この項 了>

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